・既卒になってしまい、就職できない。
・既卒で就活成功した体験談を知りたい。
このような人に向いている内容になっています。
- フリーランスデザイナー
- ゲーム・IT・WEB業界で8年ほどデザイナーとして勤め、フリーランスになりました。
- 現在はIT企業(ベンチャー)で仕事をしています。
- 採用担当の経験あり。
「既卒就活が上手くいかなくて…。就職できない…。」と悩んでいませんか?
新卒時の希望とは裏腹に、時間が経つにつれて不安と焦りが募る毎日。筆者自身、既卒で苦しんだ一人です。
本記事では、「筆者の既卒時の失敗談」や「既卒就活を成功させるための戦略」をまるっと解説します。
この記事を読めば、就職活動に新たな視点を得ることができ、就職に一歩近づくことが可能です。
- 既卒者の現実や課題がわかる。
- 既卒者が、就活成功のための戦略がわかる。
- 既卒者の就活における注意点がわかる。
体験談|既卒就活は厳しい?就職できないのか?
既卒の就活は、新卒と比べると難易度は高いかもしれませんが、不可能ではありません。
実際、筆者の周囲の既卒者は、1年以内に職を見つけていました。
既卒での就活に悩む人は多いですが、見方を変えればこの時期はむしろチャンス。
新卒の時は、多くの人が焦りからすぐに内定を受け入れたり、大手企業にばかり目を向けがちです。
しかし、既卒になると、業界や職種、企業をじっくり選ぶ時間があります。
たとえば、新卒時には見過ごしてしまった中小企業、異業種への挑戦など、より幅広い選択肢を考えることができるんです。
既卒者は、新卒時よりも自己分析が深化していることが多いです。
つまり、自分に合った職場を見つける、大きなチャンス。
また、就活で大切なのは、適切な方法と手順を踏むことです。
闇雲に応募するだけでは、なかなか良い結果につながりません。
数を打てば当たる可能性は高まりますが、ブラック企業に入ってしまった場合、努力が水の泡になりますよね。
そのため、焦ってはいけません。
20代の時間は、超貴重ですよ。
この時期は、時間をかけても良いから、「長期的に働けて成長できる企業」に入ることが最優先。
既卒就活が難しい|就職できなくて悩んでいる人へ
① 自分に価値を感じないと思っている人へ
就活で全落ちしたとしても、「自分には価値がない」と感じる必要はありません。
就活は、縁と運の要素が大きい。
何度断りのメールが届いたとしても、それはイコール「自分に価値がない」というわけではありません。
就活の過程で、多くの企業から断られることは、誰にでもある共通の経験です。
しかし、それは自分の能力や価値が認められなかったわけではなく、単にその企業との相性が合わなかっただけ。
たとえば、自分との特性が合わなかったり、同タイミングで第二新卒や中途が応募してきて断られることだってあるんですよ。
② 就活を投げ出したいと思っている人へ
就活が上手くいかないと、投げ出したくなりますよね。
もしも、精神的につらいなら、1~2週間程度就活から離れてみるのも一つの方法になります。
やみくもに応募を続けても、上手くいかないループに陥っていることが多いからです。
就活では、時に休息が必要。
継続的な努力は大切ですが、それが逆にストレスとなり、自分を追い詰めてしまうんですよ。
少しだけ就活から離れることで、固執していた考え方が柔らかくなり、新たな視点が得られることがあります。
趣味やリラクゼーションに時間を使うことで、心身ともにリフレッシュすることもできます。
例えば、外出したり、読書することで、普段とは異なる刺激を受け、モチベーションが生まれることだってある。
また、家族と過ごす時間を持つことで、就活から解放され、リラックスすることも可能です。
③ 周囲に当たってしまう人へ
就活に失敗し、自暴自棄になり、周囲の言葉に冷たく反応してしまう気持ちは理解できます。
筆者自身も似たような経験をしたことがあります。
親や友人からの肯定的な言葉も、時には歪んで聞こえてしまうことがありますよね。
しかし、日本には150万以上の企業が存在しています。
就活で書類を送った企業の数は、全体のほんの一部に過ぎないのです。
たとえば、100社に応募しても、それは全体の0.01%にも満たない数字。
社会全体が自分を必要としていないわけではありません。
もし50社から不採用の返事が来たとしても、自分に合った職場はまだたくさんあるということです。
周囲に当たってしまう気持ちを抱えつつも、一歩引いて状況を見ることが重要です。
自分だけじゃない!既卒者の割合
就職活動は、すべての人が順調に進むわけではありません。
既卒者の割合、直面する問題や就活の失敗理由を理解することで、再就活に向けた戦略を立てることができます。
① 大卒で就職できない人は約10%
区分 | 卒業者 | 就職者 | 進学でも就職でもないことが明らかな者 |
---|---|---|---|
令和4年3月 | 590,137 | 439,683 (74.5%) | 55,286 (9.4%) |
令和3年3月 | 583,518 | 432,790 (74.2%) | 56,228 (9.6%) |
令和2年3月 | 573,947 | 446,082 (77.7%) | 40,809 (7.1%) |
実際、多くの卒業生が就職に至らない状況に直面しています。
文部科学省の令和4年度学校基本調査のデータによると、新卒者の約10%が様々な理由で就職できていないと報告されています。
就職活動において挫折を感じる人は、自分だけではありません。
② 就職しなかった人の理由
上記、Re就活の就職・転職アンケート結果です。「就職活動がうまくいかなかった」「本当にやりたい仕事を探していた」が大きな割合を占めています。
「就職以外の道を考えていた」は15%。その理由は、多岐にわたるでしょう。
- 公務員を目指す
- 家業を継ぐ
- 起業する
- フリーターになる
一部の人々は、個人的な事情(ケガや病気)により、就職活動を行えない状況もあり得ます。
また、やりたい仕事が見つからない、企業に縛られたくない、就活に対する嫌悪感など、就職活動を行わない人もいるでしょう。
③ 既卒の内定率は34%で厳しい事実
上図は、マイナビの2020年度既卒者の就職活動に関する調査で公開されたデータです。
マイナビ会員の既卒者をターゲットに調査したところ、既卒者の内定率は34.4%で、現役学生の半数以下という結果でした。
厳しい事実ではありますが、コロナ禍のアンケートということもあり、就職活動が鈍ってしまったのも原因と1つ。
④ 既卒を新卒として受け入れる企業は増加傾向
上図は、マイナビジョブズ20’sのデータです。
既卒を受け入れる企業が、増加傾向にあることがわかります。
また、厚生労働省の「青少年雇用機会確保指針」では、卒業後3年以内の既卒者を新卒として扱う指針を発表しています。(企業にいまいち浸透していないのも事実…。)
既卒の内定率は、現役学生と比較すれば低い傾向にはありますが、決して難しいわけではありません。
就職できない|既卒就活が難航する理由
就職できない人にはいくつかの共通点があります。これらを理解し、自分の戦略を見直してみましょう。
① 大手に固執している
就活に失敗する人は、「大手企業に固執しすぎる」という傾向があります。
これはいわゆる「大手病」。多くの就活生が、この罠にはまります。
ネームバリューのある大手企業は、確かに多くの利点を持っています。
しかし、その選考過程には、リスクも伴うことを理解することが必須。
大手企業の選考過程は非常に長く、まるでオーディションのような状況になることが多い。
また、競争率も非常に高く、運要素が強い。
つまり、時間的なリスクが高くなり、他の求人を探る時間が失われます。
大手企業への固執することは、中小企業など他の優れた選択肢を見落とす原因となるんですよ。
② 職種・業界に固執する
就活に失敗する人は、「職種・業界に固執しすぎる」という傾向があります。
目標を持つことは重要ですが、あまりにも一つにこだわりすぎると、他の機会を見逃すリスクがあります。
筆者自身を例に挙げると、家庭用ゲーム業界のデザイン職をこだわって応募していた結果、多くのチャンスを逃してしまいました。
固執しすぎると、自分の可能性を狭め、応募できる求人数が減りますよ。
職種を少しズラしてみたり、視野を広げてみることも一つの手段です。
③ スタートが遅かった
就活のスタートが遅れたことも、失敗の原因となることがあります。
マイナビキャリアリサーチLabの調査によると、約47%の人が就職活動のスタートが遅れてしまったことを反省しています。
しかし、スタートのタイミングを後悔しても、現状は変わりません。
大切なのは、そこから何を学び、どのように行動するかです。つまり、ビハインドを取り返すには、行動するしかないということ。
④ 振り返りや改善をしない
振り返りや改善は、非常に重要なポイントです。絶対に行うべき。
就活で上手くいかなかった理由を表にまとめることで、自分の弱点や改善点が明確になります。
就職活動は、なぜ落ちたのかが分かりにくいものです。
面接やエントリーシートでの失敗点や話した内容を記録しておくだけでも、状況は大きく変わります。
例えば、面接でどのような質問に対して答えに詰まったのか、どのような表現が伝わりにくかったのかを分析することが有効です。
振り返りを行うことで、次の就職活動に向けて、具体的な改善策を立てることが可能になります。
⑤ 目的・目標を持たない
就活において、目的・目標がなければ、方向性を見失います。
自分が何のために就活して何を目指しているのか、という明確な指針が必要です。
曖昧なまま就職活動を行えば、曖昧な結果となるでしょう。
応募する企業が散漫になり、自分に合った職場を見つけるのが困難に難しくなります。
また、面接での志望動機が弱くなり、自分の強みや熱意を伝えきれないこともあるでしょう。
かなり難しいですが、将来どのような仕事をしていたいのか、どのようなスキルを身につけたいのかを明確にしておきましょう。
⑥ 分析を徹底していない
既卒就活において、自己分析、企業・業界分析は、非常に重要です。
後悔しないためにも、徹底すべき。
特に、業界や職種の分析では、メリットや魅力的な側面だけでなく、デメリットもしっかりと理解することが必要です。
たとえば、ゲーム業界であれば、「ユーザーに夢を届けられる点」が魅力ですが、一方でリリース時の激務は避けて通れません。
それでも働く意志があることを面接で伝えることで、企業側はあなたの真剣さを感じ取ることができます。
「ゲームを作ってユーザーに夢や希望を与えたい」だけだと、自分本位すぎてダメということ。
実際に働くと、業界や職種のデメリットは想像の10倍感じますからね
企業側は、早期退職されることを避けたいと考えています。
そのため、実際の業務とのギャップに驚かないよう、事前にしっかりと分析し、覚悟を持った人材を求めます。
理想ばかりを追い求める人は、現実を直面して挫折しやすいため、企業から敬遠されがちです。
⑦ 業界・求人の選定が悪い
将来性のない業界を選んでしまうと、就活は極端に難しくなります。
例えば、売上が縮小している業界では、企業も人材採用を控える傾向にありますし、採用人数の母数が少ない。
また、多くの人が目を向ける有名なBtoC企業よりも、BtoBの分野に注目することも大切です。
BtoBの分野では、成長している企業が多く見られます。今人気のSaas・IT業界など狙い目ですよね。
⑧ 一人で抱え込む
就活に失敗する人は、「一人で抱え込む」という傾向があります。
第三者の視点は、非常に重要です。
一人で抱えこむと、考えが偏りがちになります。また、客観的な判断が難しくなるでしょう。
恥ずかしいと感じるかもしれませんが、就職エージェントの利用や、キャリアカウンセラーなどの外部の意見を求めることが有効です。
自己PRや志望動機の添削を行い、より良い内容に仕上げる手助けをしてくれます。
例えば、自己PRが抽象的すぎる場合や、志望動機が企業のニーズと合っていない場合、第三者からのフィードバックによって、より魅力的な内容に改善することができますからね。
エージェントは、中途の人でもめちゃくちゃ利用するので、使わない理由はないですよ。
体験談|筆者が既卒就活で就職できなかった原因
筆者が、既卒時に就職できなかった原因について解説します。
上手くいかなかったのは、多くの要因によって引き起こされたのですが、ここでは特に重要な点をピックアップしました。
就活スタートは早めだった
筆者は、大学3年1月から就活を始めました。スタートが遅かったわけではありません。
しかし、多くの企業を受けても、内定が出ない状況が続きました。
周囲との差は広がる一方…。
自己肯定感ゼロになりつつも、内定が出ることを信じて、多くの企業に応募し続けました。
結果として、既卒となり、ニート時々フリーター状態。
さらに言えば、大学受験も浪人を経験しているため、同学年より2年遅れている状況です。
親に申し訳なくて、ホントにしんどかった。
一度立ち止まり視野を広げた
就職できない日々が続き、大学卒業後の10月に一度冷静になって、立ち止まりました。
「自分が本当に向いている業界」「需要のある業界」を見極めることにしたんです。
家庭用ゲーム業界のデザイナーが目標だが、それだけではなく、伸びていて需要のある業界に目を向けました。
結果として、3社から内定を獲得。
スマートフォンのゲーム業界やWEB・IT業界にも、応募範囲を広げたんですよ。
広げた瞬間あっさり決まりました。
ここまでに100社近くの応募。就活を初めて1年半ちょっと。
その時に、ようやく気づいたことがあります。
- 大手にこだわらない
- 業界・職種に固執しすぎない
- 需要のある業界を選ぶ
- 自分と相性の良い業界を選ぶ
上記の4つを掛け合わせることが、内定獲得の鍵でした。
考えればすぐわかることだったんですが、当時既卒になってしまったこともあり、意地になっていたんですよね。
「既卒になってしまったのなら、自分の目標を叶えたい」みたいな…。
このような苦い経験から、1つ見出したことがあります。
それは、エージェントの重要性です。
就職できないならエージェントが効果的
筆者は、書類作成、企業選定、業界選定など、全てを独力で行いました。
結果として、書類作成や求人選定に無駄な時間を費やし、面接もダメダメ。
また、需要のある業界を見極めることが、できませんでした。
………そりゃ上手くいかないですよね。
エージェントを利用しなかった理由は、プライドです。
エージェントを「情報弱者が使うもの」「口出しが多い面倒なサービス」と誤解していたため、無意味な時間を過ごしてしまいました。
エージェントを利用していれば、在学中に内定を得られたはず。
今となっては良い経験となりましたが、当時は精神的にも体調的にもつらかった…。
また、エージェントを推す理由として、「ブラック企業を避ける確率が高まる点」が挙げられます。
筆者は、無事に既卒から脱出できましたが、ブラック企業を引き当てたのです…。
しかも、ゲーム業界を目指していたのにも関わらず、WEB系のブラック企業の話術にハマり、そっちを選んでしまいました。
就活の軸を甘かったのもあるし、第三者の意見を取り入れなかったのが良くないですね。
しかも、ゲーム業界からの内定を得ていたんですよ…。謎行動ですよね…。
この記事を読んで下さっている人には、無駄な苦労を避けてほしいと思います。
素直にエージェントを利用してほしい。
貴重な20代をブラック企業で過ごすのは、もったいない。
余談|内定=ゴールにした人もきつい
筆者の周りには、在学中に内定を得た人も多くいました。
しかし、内定自体を目標としたために、焦って承諾した人の多かったんですよ。
その結果、1年程度で離職してしまいました。(主にブラック企業を引いてしまった人ですね。)
新卒採用ってここが難しいところで、期限があってそれまでに内定を獲得しないと、人生終わりみたいな風潮があります。
その結果、焦ってしまい、企業選定を怠ってしまうんですよ。
妥協点を見つけるのは難しいですが、内定=ゴールにしてはいけません。
短期離職して後悔よりも、長期的に働ける場所を選ぶことが、自分のためになります。
つまり、自分に合った企業を見極めることが重要なんです。
余談|モデル年収もほとんど釣り求人
既卒の就活で感じた点としては、求人の中に「モデル年収」が掲載されているものがあります。
これは、ほぼ釣り求人です。
つまり、提示されている年収を得ている人は、ほぼいません。
例えば、求人に「年収600万円」と記載されていても、それはあくまで最高のパフォーマンスを発揮した場合です。
ただの理論値です。
実際に、内定後に給与の詳細が明らかになると、そのモデル年収の半分程度であることも珍しくありません。
既卒就活の戦略|1:就職できないなら、中小企業にフォーカスする
では、筆者が就活時に立てた、打開策を具体的に解説していきます。
まずは、中小企業にフォーカスしましょう。
理由① 人材の流動性が高いため
中小企業は、人材の入れ替わりの影響力が強いため、未経験者・既卒者でも内定のチャンスがあります。
大手企業で1人離職するよりも、中小企業で1人離職する方が人材募集の緊急性が高くなりますよね。
つまり、中小企業の方が、未経験者を受け入れる可能性が高いんですよ。
理由② 企業数が多いから
日本企業の98%以上が、中小企業です。
つまり、1%以下の大手企業を目指すよりも、中小企業を狙う方が現実的です。
大手企業は、ネームバリューや待遇の良さから、多くの就活生に注目されますが、競争率が非常に高い。
一方、中小企業は数が多く、幅広い業務内容を経験できます。
例えば、特定の分野で優れた中小企業や、ユニークなビジネスモデルを展開する企業など、大手では経験できないような仕事に出会える可能性があります。
また、中小企業では、一人ひとりの業務が会社に大きな影響を与えるため、やりがいを感じやすい環境が多いです。
理由③ 採用担当の人数が少ないから
中小企業では、採用に関わる人数が少ないです。
そのため、数人の採用担当者を納得させるだけで、内定を勝ち取ることができます。
大手企業のように、多くの選考を踏む必要がなく、時間的にも効率的。
中小企業の選考過程は比較的短く、直接的なコミュニケーションが多いため、自分の強みや人柄をアピールしやすい環境でもあります。
理由④ 倍率が低いから
大手企業の選考は、競争率が高く、内定を得ることは容易ではありません。
一方で、中小企業では応募者数が比較的少ないため、それに比例して採用される確率が高くなります。
また、中小企業は、新卒を確保できないことが非常に多い。そのため、既卒や第二新卒に目を向けて採用活動していることもあるんですよ。
理由⑤ やる気を評価してくれるから
中小企業では、やる気を評価してくれる傾向があります。
これは、中小企業では、従業員個々のやる気が企業に影響を与えやすい環境であるからです。
例えば、未経験の分野に挑戦したいという強い意志を持っている人や、特定の業界で働くことに情熱を持っている人は、中小企業にとって魅力的な候補となります。
新しい環境で積極的に学び、成長する可能性が高いと評価されることが多いからですね。
既卒就活の戦略|2:会社の探し方を変える
筆者が就活失敗した理由は、大きくこの点にあります。従来の方法に固執せず、新しいアプローチを試すことが非常に重要です。
方法① 就活サイトのみはダメ
就活サイトは便利ですが、それだけに頼ると限られた情報しか得られません。
サイト上の情報は限定的であり、企業の実際の雰囲気や詳細な情報を把握するのは困難です。
そのため、多方面からの情報収集を心掛けることが大切です。
また、上図アンケートからもわかるように、既卒採用をしている企業の見分けが非常に難しい。
そのため、調査に時間がかかります。
筆者は、就活サイトだけを利用した結果、求人の調査時間が増大し、ブラック企業を引き当てました。
方法② 就職エージェントを活用する
転職エージェント | 転職サイト | |
---|---|---|
求人調査 | エージェントが紹介してくれる | 自分で求人検索・直接応募 |
非公開求人 | 非公開求人あり 企業の人事とのパイプラインがある | 非公開求人は見れない |
応募書類 | 客観視して添削してもらえる | 自分で分析し添削する |
面接 | エージェントが日程調整してくれる | 自分で管理する |
企業情報 | 企業の内情がわかる | WEB上から把握 |
待遇の交渉 | 給与交渉もしてもらえる | 給与交渉は自分で頑張る |
ポートフォリオ | 客観視して添削してもらえる | 自分で分析し添削 |
面接 | 不採用のフィードバックがある | 不採用の理由がわからない |
ブラック企業の確率 | かなり低い | 高くなる |
エージェントの利用を検討しましょう。
筆者自身、エージェントを利用しなかった結果、ひどい目にありました。
エージェントを利用しないと、求人調査に多くの時間がかかります。
また、市場の状況が把握しにくく、どの企業が自分に合っているのか判断が難しくなるでしょう。
さらに、面接のフィードバックがもらえず、自己改善の機会を逃してしまうこともあります。
書類作成においても、適切なアドバイスが得られず、内容がイマイチになることも。
エージェントを活用することで、これらの問題を解決できます。
エージェントは、市場の最新情報から、自分に合った求人を紹介してくれます。
また、書類の添削や面接対策など、具体的なアドバイスを受けることができ、就職活動を効率的に進めることが可能です。
ブラック企業を排除したサービスも多く、かなりリスクを減らすことができます。
方法③ 口コミサイトを活用する
口コミサイト(Openwork・転職会議)を活用しましょう。
口コミサイトとは、いわゆる暴露サイト。実際にその企業で働いている、あるいは働いていた人々のレビューを見ることできます。
企業の公式情報だけでは得られない、貴重な情報。企業が隠している情報も載っています。
ブラック企業を避けるためには必須サイトとなります。
既卒就活の戦略|3:採用されやすい人の特徴を理解する
採用されやすい人には、共通の特徴があります。これらの特徴を理解し、自分の就活戦略に取り入れましょう。
① 素直・ポジティブ・謙虚な姿勢
非常に重要なのが「素直・ポジティブ・謙虚な姿勢」です。
これらは、人に好かれやすく、企業側が育てやすいと感じる要素となります。
特に新卒や既卒の場合、実力よりもこうした姿勢が重宝されます。
なぜかと言うと、新卒や既卒を戦力として求めていないからです。育成枠=ポテンシャル採用ですからね。
企業側は、教えたことを素直に受け入れ、実践できる人材を求めています。
また、職場環境を乱さない謙虚さがあり、困難な状況でもポジティブな人は、企業にとって魅力的な特性となります。
例えば、面接で”失敗経験”について尋ねられた際、失敗を他責にせずに自責姿勢にして、ポジティブに学べたことや話せれば、企業に良いアピールができるでしょう。
教育がめんどくさくなく、謙虚に指導を聞いてくれる人が好かれますよね。
② コミュニケーション能力がある
仕事は一人で行うものではなく、チーム・組織で働きます。
そのため、コミュニケーション能力は、どの職種においても必須のスキル。
コミュニケーション能力には、人と打ち解ける能力だけでなく、ヒアリング力も含まれます。
仕事の中で依頼者のニーズを正確に理解し対応をするには、相手の言っていることを正しくヒアリングし、理解する能力が不可欠です。
つまり、期待されている水準を把握する能力ですね。
例えば、営業職の場合、クライアントの要望を的確に把握し、それに基づいて最適なサービスや商品を提案することが求められます。
また、プロジェクト進行においても、メンバー間の意見を交換し、円滑な進行を図るためにはコミュニケーション能力が重要となります。
③ 行動力がある
行動力がある人は、企業に重宝されます。
行動力とは、単に積極的に動くことだけでなく、目標に向かって具体的なアクションを起こし、結果を出す能力を指します。
企業は、自発的に動き、問題を解決できる人材を求めています。
例えば、学生時代にプロジェクトを主導した経験や、アルバイトでの改善提案が採用された経験などは、行動力のある証として評価されます。
受動的な人、指示がないと何もできない人は、正直微妙。
特に若手にとって、学ぶ機会が多い職場環境では、行動力は非常に重要な特性ですよ。
④ 専門性が高い
特定の分野において深い知識やスキルを持っている人は、すぐに内定が貰えるでしょう。
例えば、IT業界であればプログラミングスキル、広告業界であればデザインスキルなどが該当します。
専門性が高い人は、その分野において戦力となり得るため、企業にとって魅力的な候補者となります。
また、専門性が高い人は、得意分野に対する情熱や熱意を持っていることが多く、これが面接などでの自己PRにもつながります。
⑤ 業界・職種のデメリットも理解している
希望する業界や職種のデメリットは、理解しておきましょう。
面接でも、デメリットを理解していることは伝えるべきです。
理由として、ポジティブな側面しか見ていないと、入社後に現実とのギャップを感じて、転職してしまう人がいるからです。
「めちゃくちゃキラキラしている職種だと思ったのに、想像と違う。辞めたい。」となれば、企業は困ります。
採用コストが、水の泡になるからです。
そのため、「理想や夢ばかり描いている人」は、企業側から敬遠されがちです。
例えば、ゲーム業界ではリリース直前に長時間労働になります。
このような情報を事前に知り、それでもその業界で働く意志があることを面接で伝えることで、企業側はあなたの真剣さを感じ取ることができます。
「ゲームを作ってユーザーに夢や希望を与えたい」だけだと、自分本位すぎてダメということ。
業界や職種のリアルな側面を理解し、それを受け入れる姿勢を見せることで、企業側はあなたをより信頼します。
その結果、採用を検討する可能性が高まるんですよ。
実際に働くと、業界や職種のデメリットは想像の10倍感じます。
頭では理解できていたけど、実際に体験すると地獄だなって思う事なんてしょっちゅうですよ。
ですが、職場に理想郷は絶対になくて、自分から合わせに行くしかありません。この点をどれだけ真剣に伝えるかが大事。
⑥ 質問を逆算している
面接で困る質問を逆算している人は、強いです。
- なぜ既卒なのか。
- なぜ就活に失敗したのか。
- 既卒中に何をしているのか。
例えば上記などは、よく聞かれる質問です。
こういう質問って、咄嗟に答えるのが難しいんですよ。そのため、事前準備が大事。
特に、既卒期間中の活動については、大きな印象を与えます。そのため、答えが詰まらように準備が必要です。
この点に関しては、就職エージェントに相談し、適切な回答方法をアドバイスしてもらうと良いでしょう。
既卒就活の戦略|4:プライドは捨てる
既卒者が就職活動を行う際、重要なのはプライドを捨てることです。
プライドが高いと見逃す機会
特に高学歴の人は、プライドが高くなりがちで、それが就活を妨げる原因となります。
例えば、「大手企業でなければ働きたくない」「良い大学を出ているからアルバイトはしたくない」といったプライドが、就活では邪魔になるんですよ。
また、就職エージェントの利用でさえ、抵抗を感じるかもしれません。
正直、プライドは捨て去るべき。
例えば、グループ面接になれば、現役の学生と一緒になることが多く、プライドは邪魔になります。
プライドを捨てることで見える新しい道
そもそも、大手企業にもブラック企業は存在し、必ずしも良いとは限りません。
筆者自身の経験ですが、中小企業でも実力の高い社員はいます。他にも、賞与年3回やほぼ定時退社など、ホワイトな環境も多くありました。
中小企業では、個々の業務が会社の成長に直接つながるため、やりがいを感じやすいです。
また、大手企業に比べて、組織がフラット。また、意思決定が迅速に行われることも多く、自分のアイデアや提案が直接事業に反映されるチャンスもあります。
プライドを捨てて、失敗した自分を受け入れましょう。まずそれが、成功への一歩となります。
プライドを捨てても自己価値を見失わない
プライドを捨てることは、自分の価値を低くすることではありません。
無理にプライドを捨てると、今度は投げやりになり、結果自暴自棄になることもあります。
プライドを捨てるというのは、自分の過去の経験や学歴に固執せず、柔軟に受け入れることです。
たとえば、大手企業を目指していたが、中小企業で意外な才能を発揮したケースは少なくありません。
また、異業種への転職で、新たな成功を収めることもあります。
既卒者が、就職活動を成功させるための重要な戦略ですよ。
既卒就活の戦略|5:プライベートを捨てる
既卒の就活を成功させるためには、プライベートを犠牲にする覚悟が必要です。
特に、就活が上手くいかない場合、徹底的な取り組みは必須。
息抜きは確かに大切ですが、飲み会や遊びに費やす時間を、就活に役立つ活動に充てましょう。
例えば、ゴールデンウイークや夏季休暇、年末年始など、周囲が休んでいる時にどれだけ努力できるかが、就活成功の鍵を握ります。
また、先延ばしにするクセも辞めましょう。
エージェントへの登録や自己PRの作成など、面倒だと感じる時こそ、重い腰を上げて取り組むことが大切です。
面倒な作業にも積極的に取り組める人が、就活で強い存在となります。
既卒就活の戦略|6:他の業界にも目を向ける
先述しましたが、自分の希望する業界だけでなく、他の業界にも目を向けることが重要です。
特に、希望する業界が縮小傾向にある場合、採用のチャンスは限られており、就職の難易度が高くなります。
今後成長が見込まれる業界、例えばSaaS、ITなどに目を向けることをおすすめします。
これらの分野は、現在の市場で需要が高く、多くの就職機会があります。
たとえ希望する業界ではなくても、一つの内定を得ることができれば、それは大きな成功体験となり、自信につながります。
既卒者が就職活動を行う際には、自分の視野を広げ、様々な業界にチャレンジすることが大切です。
一つの業界に固執するのではなく、幅広い選択肢から最適な職場を見つけることが、就職成功への鍵となります。
どうしても業界を諦められないなら、軸を少しずらすのも良いでしょう。
ゲーム業界なら、「家庭用ゲーム・スマホゲーム・ゲーム配信・グッズ制作」といった感じで、ゲームに関われるけれど、軸が異なる業界はあります。
業界周りの事をもっと知りたい場合は、就活エージェントに聞くことが最も手っ取り早いですよ。
就活を成功させるためには、エージェントは必須です。
先述しましたが、就職活動において、就活サイトだけの利用はリスクが伴います。
筆者は、エージェントを活用しなかった結果、下記のような事態に陥りました。
- 求人の調査に時間がかかる
- 書類の内容に無駄が増幅
- 面接で落ちた理由がわからない
- 伸びない業界を選定した
上記が無限ループのように続き、就職活動がめちゃくちゃしんどくなりました。
エージェントの活用は、非公開求人へのアクセスや専門的なアドバイスを受ける絶好のチャンス。
無料で利用でき、企業とのコミュニケーションや面接対策など、多角的なサポートを受けられます。
ブラック企業を避け、長期的なキャリアを築くためにも、ぜひエージェントを検討しましょう。
UZUZ
就職Shop
本記事のまとめ|就職できないと諦めずに、新たな行動を一つやってみよう
- 既卒でも就職できる。
- 既卒は、業界や企業選定できるチャンス。
- 大卒で就職できなかった人は約10%。
- 既存内定率は50%以下。
- 既卒を受け入れる企業は増加傾向にある。
- 大手企業に固執するのはNG。
- 需要のある業界に目を向けて、選定すべし。
- 就活サイトのみはNG。就活エージェントは必須。
- 第三者視点の意見は重要。
- 固執して負のスパイラルに入らないように、行動を変える。
既卒の就活は、決して簡単な道ではありません。
ですが、必ず成功します。
筆者的に最も重要なのは、第三者視点だと思います。
上手くいかない時は、失敗のサイクルに入っていることが多く、客観的な意見を加えることで結果が大きく変わります。
たった一つで良いから、行動を変えてみてください。
また、就活が上手くいかない時は、プライベートを犠牲にしてでも、徹底することも重要です。
ライバルが休んでいる時にこそ、就活に集中することで、差をつけることができます。
最後の一歩を踏ん張れる人って、強いんですよ。
「後回しにして妥協するか」「今すぐ行動して徹底するか」で、雲泥の差がでます。
20代の時間は本当に大事。だからこそ、自分が成長できる企業を目指してください。